今年の夏は、かつてない“猛暑”となりそうなうえ、家庭で15%、オフィスで25%程度の節電を求められる予定。
熱帯のようなオフィスをどう生き抜くか。政府もすでにクールビズを一歩進めた「節電ビズ」を掲げており、今年の夏はさらにカジュアルな「超クールビズ」ともいうべきスタイルが広く受け入れられるはずだ。今回、映画『余命1ヶ月の花嫁』などでスタイリングを務めるスタイリスト・石橋瑞枝氏に、モデルケースを2例紹介してもらった。
ひとつは、中年男性にも採り入れやすい白のポロシャツをベースにしたスタイル。もう一つは、開襟シャツを用いたコーディネートである。ポロシャツの場合、ポイントは丈だ。裾をパンツインするのであれば問題ないが、「暑い」「腹が目立たないように」と、裾を出すのなら短めの丈を選びたい。
開襟シャツの場合は、外に裾を出さないこと。「松本清張ドラマに出てきそうな刑事みたい」と前時代的な印象を与えてしまう。下に着るインナーは、吸汗性のよいVネックのノースリーブを着ると、透けて見えにくいのでオススメだ。
ベルトと靴は、茶なら茶、黒なら黒と、同系色を選ぶのが鉄則である。
男性はつい無条件に黒い靴下を選んでしまいがちだが、パンツと同系色を選ぶのが正解。靴下とパンツの間からすね毛がのぞくと他人に不潔感を与えてしまうので要注意だ。
「半袖シャツ1枚では、取引先などと会う際に失礼ではないか」――そう感じる方は、麻など軽くて通気性のいい素材のジャケットも用意しておくといい。「ポロシャツと同系色のチーフを胸に挿せば、ノーネクタイでも十分にフォーマルな印象を相手に与えます」(石橋氏)。ジャケットの裏地がチェックやストライプなど鮮やかなものであれば、袖をまくるのもアリだ。
※週刊ポスト2011年4月29日号