「ボランティア元年」と呼ばれている年がある。阪神・淡路大震災の起きた1995年。それまで日本人はボランティアに消極的といわれてきたが、この震災では若者を中心に延べ150万人ものボランティアが活動した。
一方、今回の東日本大震災では、厚生労働省によると、参加しているボランティアは3月末までに延べ4万3800人。まだ1か月とはいえ、神戸よりずいぶん少ない印象がある。
阪神・淡路大震災でボランティアを経験した東京災害ボランティアネットワーク事務局長の上原泰男さんは、この少なさは地震の性格と規模の違いが原因という。
「被災地のエリアが長さ約25km程度の被害だった神戸に比べ、今回の地震は約500kmと規模が桁違いです。神戸とは異なり交通手段も乏しく、現地にはいることや宿泊が難しい。行政や社会福祉協議会も大きなダメージを背負い、ボランティアの支援態勢は万全とはいえません。とにかく手が足りない状況です」
※女性セブン2011年5月5日号