春になってくると新しい食材が次々と登場します!……というわけで、雑誌『アリガット』元編集長の小川フミオ氏がセレクトした『キッチャーノ』(東京・赤坂)の「ポルケッタ(仔豚)の春野菜添え」を紹介します!
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春は魚貝や野菜がおいしくなるのと同時に、仔牛や仔豚の季節でもある。
「やわらかい皮とジューシーな肉は他に代え難い魅力」と仔豚のおいしさを語るのは、赤坂のイタリア料理店『キッチャーノ』の山懸類シェフ。
同店は「肉が得意」というだけあって、豚をはじめ、牛も鶏も、さまざまな産地の肉が用意されている。ディナーに肉好きが集まるのは当然として、フランス製のロースターを使う美味な肉料理が食べられるランチも要注目だ。
仔豚は4月から5月がとりわけおいしいともいい、2時間かけてガスの炎で炙った肉のスライスは、肉のうまさを最高の状態で食べられる調理法だ。皮はパリッと仕上がり、その下の肉は脂と一体化して、とろりと溶けるほど。
さらに前菜には1ミリ(この厚さが肝要とか)にスライスした生ハムも提供されるから、満足度高し。春が来て、うまい肉の季節の始まりだ。
■『キッチャーノ』の「ポルケッタ(仔豚)の春野菜添え」1200円
【住所】東京都港区赤坂3-13-13 赤坂中村ビルB1F
【営業時間】11時半~14時半(14時LO)、18~23時(21時半LO)
【定休日】日(土祝はディナーのみ)
【カード】可
ランチは前菜盛り合わせ(写真は水牛のモッツァレッラチーズのカプレーゼ、生ハムとタマネギのキッシュ、自家製加熱ハム)、サラダ、18か月熟成のパルマ産プロシュット(生ハム)のスライス、メインで構成される。メインはスパゲッティ3種類、その日の肉料理(数量限定)1種類から選べる。夜は牛肉を中心にコース(7000円~)が構成される。質量ともに満足いくはず。
撮影■河野公俊
※週刊ポスト2011年4月29日号