生協の出資者である組合員から届く「ひとことカード」による学生さんとのやりとりをまとめた第1作『生協の白石さん』に続く、第2弾『おかえり。5ねんぶりの生協の白石さん』(ポプラ社、1155円)が出版された。5年前に学生だった彼らが社会人となり、直面するさまざまな悩みや疑問に白石さんが答えている。
生協の白石さんこと、白石昌則さん(41)の誠実なのにちょっとおかしい、抜群の言語センスが本書の人気の秘訣だが、この文才はどこで培われたのか。やはり読書家の文学青年だったのだろうか?
「それが、私はほとんど本を読まない人間なんです。一冊の本を完読したのは前書『生協の白石さん』のゲラ刷りが初めてだったくらい。漫画や雑誌は大好きですけどね。幼いころ、私は保育園や幼稚園に行かず、集団生活デビューは小学校だったんです。そのせいか、親が早くから文字や算数を教えてくれた。
小学校にはいるころには、足し算や掛け算の九九もできていたし、分数も理解していた。小学校6年生くらいの漢字も読めていましたね。子供って吸収力が早いからすぐ覚えてしまうんですよね。漢字は、漫画で学びました。近所の焼き肉屋さんに置いてあったんです。少年漫画を1週間遅れで放出してくれてて。父や母が読んでいた『ビッグコミック』のような大人の漫画も読んでいました」
※女性セブン2011年5月5日号