国民生活センターには、震災を受けた便乗商法に関する相談が多数寄せられている。その典型が、「地震でずれた屋根瓦を点検します」などと言って勝手に上がり込み、不要不急の工事を勧めたり、「点検代5万円」など法外な料金を請求するもので、こうした悪質な事例は過去の大地震でも報告された。
3月末までに寄せられた相談件数は4000件近くに上り、阪神・淡路大震災後をはるかに上回るペースだという。
さらに今回は、これまでの地震ではなかった電力不足の長期化から、新たな“復興詐欺”の手口が生まれているようだ。
南関東では、80代女性の家に、電気会社を名乗る男性が訪問。「節電になる」「電気代が安くなる」と誘われてブレーカーの工事を依頼したところ、なんと請求金額は19万円だったという。
同様の悪質な事例が相次いでおり、くれぐれもご注意いただきたい。
※SAPIO2011年5月4日・11日号