ほとんどの人が今加入している保険を見直すだけで大きく得をするというが、まだ保険に加入していない若い世代は、どんな保険に入ればよいのか。財務支援研究所所長の小島宏之氏が、「25歳男性・年収300万円(サラリーマン)・独身」のケースで加入すべき保険のポイントを解説する。
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今はまだピンとこないかもしれませんが、子どもの教育費や住宅ローンなどの出費がない若いうちにこそ、しっかりと将来に向けたベースづくりをしたい。
具体的には、下表(※)のように、まず【1】入院時に日額1万円が受け取れる積立型医療保険、【2】がんや心筋梗塞、脳卒中と診断された時に給付金がもらえる特定疾病終身保険に加入する。これならたとえ入院しなくても在宅療養やリハビリ費用に回せます。
これだけでも十分ですが、【3】利率変動型終身保険にも加入しておくとよいでしょう。これは自分の死亡保障ですが、それまでにたまった解約返戻金を老後資金として取り崩すこともできます。
下表の保険料を払い終えると、累計で約835万円になりますが、これに対し60歳時の解約返戻金は約827万円が最低でも保証され、今後の運用次第では上回る可能性もあり、少なくとも損はしないといえるでしょう。同じような保険に45歳で加入すると、月々の保険料は倍ほどになりますから、ぜひ若いうちに用意しておきたいものです。
(※)新規加入保険案
保険種類/保障金額/保障期間・払込期間/月払保険料
【1】積立型医療保険/入院日額1万円/終身・55歳/8635円
【2】特定疾病終身保険/300万円/終身・55歳/6078円
【3】利率変動型終身保険/500万円/終身・55歳/8545円
(保険料計 月額2万3258円)
※マネーポスト2011年5月号