震災対応で右往左往する菅政権への攻勢で意気上がる自民党で、2人の女闘士が一番槍を競っている。丸川珠代と三原じゅん子の両参院議員だ。
「幹部クラスを別にすれば、統一地方選での応援要請は丸川さんと三原さんが圧倒的に多かった。丸川さんは東京選出なので都内が中心ですが、(全国比例の)三原さんには全国を回っていただきました」(自民党職員)
確かに両者ともに八面六臂の活躍ぶりだ。丸川氏は東北各地の被災地に党本部が集めた救援物資を届けに回り、風評被害を受けた福島・群馬産野菜のサラダを頬張るパフォーマンスを敢行。三原氏も負けじと都内百貨店の物産展で北関東産野菜の売り子を務め、神奈川・川崎市議選の応援帰りに追突事故に遭う“名誉の負傷”も経験した。
発言でも張り合っている。丸川氏といえば、昨年3月に国会で発した「この愚か者めがッ!」のヤジで一躍有名になり、党本部の売店で「愚か者めTシャツ」が作成された。これを意識したかどうかは定かではないが、三原氏は菅首相の被災地視察について「地べたを這って被災者の声を聞け」と発言して自民党支持者から拍手喝采を浴び、「今度は『地べたを這えハンカチ』を作成してはどうかという意見もある」(前出の自民党職員)という。
※週刊ポスト2011年5月6日・13日号