今季、賞金全額とバーディー1個につき10万円を被災地に寄付すると宣言した石川遼選手(19)。大きな被害に遭った福島・いわき市で暮らす男性・Aさん(58)が石川への感謝の思いを語ってくれた。
「正直、つらいときも多いです。でも遼くんの話が励みになるし、勇気をもらいました。しんどいですが、私たち被災者を思ってくれる人がいるから頑張りたい」
実はこのAさん、石川が賞金全額寄付宣言をした際に“ぼくのお世話になったかたで、いわき市から水戸市に避難している人もいます”と語っていた人物なのだ。
Aさんと石川の出会いは8年前の2003年にさかのぼる。石川はまだ小学生だった。
「遼くんの第一印象は、手足は大きいけど、背が低いからプロにはどうかな、という感じでした。でも、いざプレーをしてみると驚きました。ショットはすごく飛びましたね。結局、2打差で負けてしまいました。それで“この子、面白いな”と思って、お父さんに“またやりましょう”といって連絡先を交換しました」(Aさん・以下同)
Aさんが“また一緒に回りたい”と思った理由は実力もさることながら、石川の人間性だった。
「小学生なのにマナーもしっかりしていて、最初のティーショットを打つ前には必ず“よろしくお願いします”と挨拶するし、ミスをしても怒ったり、ふて腐れることがない。それに昼休みに昼食をとり、休憩しているときも、帰りに大人がシャワーを浴びている間も、ずっとひとりで黙々とパターの練習をしてましたね」
Aさんと石川はそれから何度も一緒にコースを回り、いわきで試合があるときにはAさんの家に石川がひとりで泊まったこともあった。
「遼くんは小学生のときからプロを目指してました。なので“もしもプロになったら、私が遼くんのファン第1号だからね”といったこともありました」
※女性セブン2011年5月12日・19日号