人間にとって避けられぬ「見栄」。筑波大学教授の小田晋さん(心理学)は次のようにいいます。(女性セブン1988年9月29日号より)
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「見栄というのは、自分をありのまま以上に見せることで、ネコだって見栄を張るんですよ。
見栄そのものは悪いことではないのですが、女性の見栄のみにくい点は、自分以外の夫や子供のことをいうことです。これが、女性同士では反感を買うんですよ。同性間で競争意識をもつことに恥ずかしがっているので、洋服や持ち物で見栄を張ることになってしまうんですね。
ネコが自分のナワ張りを荒らされそうになると嫉妬するのと同じように、自分の甘えが裏切られそうなときに起こるのが嫉妬です。
男女関係の嫉妬を防ぐことはできませんが、それ以外なら、人間は我慢できるものなんです」
そこで、小田先生のアドバイスをもとに、見栄と嫉妬を抑え、よりスムーズな人間関係を保つための7か条をつくってみました。
【1】その場の雰囲気にのせられて見栄を張り、ウソをつかないこと。
“アラ、そのバッグ、私ももってるわ”と口をすべらせてしまえば、後で買わないと、ウソだとバレてしまいます。
【2】会話しているとき“私が、私が”を連発しないこと。
中身がないのに自己顕示欲だけ強い、と思われかねません。結論が出そうなときに、気のきいたひと言のセリフを用意するほうが賢明です。
【3】直接、自分に関わる以外のことを自慢しないこと。
彼(夫)の社会的地位や、子供、実家のことで虚勢を張ると、仲間はずれにされてしまいます。
【4】張り合う人と比較するときは、トータルでものを考えること。
たとえば、洋服の価格で負けたら、センスで勝負すればいいことです。
【5】学歴や成績、特技などをやたら強調しないこと。
“一流女子大を出て、テニス、ゴルフに凝ってます”といった話ばかりしていると、反発されるだけです。
【6】男女関係の嫉妬を社会生活にもちこまないこと。
社内の恋のライバルに対して仕事でネチネチ逆襲するのは、サイテーの女性です。
【7】よい意味でのライバル意識をおたがいにもつように強調すること。
同じレベルで勝ち負けを争うと、ドロ沼に陥ってしまいます。おたがいの能力を認めあい、明るい競争をするようにしたいものです。