東日本を広範囲に襲った今回の大震災から立ち直るには、長い年月がかかるだろう。だが交通の復旧、がれきの撤去、仮設住宅の整備など、復興の光は少しずつではあるが、確実に見えてきている。3.11 から2か月経ったいま、被災直後と同じ場所をカメラに収めた。
被災地の定点観測第2弾は、3月26日と4月28日の宮城県気仙沼市の情景である。
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宮城県気仙沼市の商店街の一角。南気仙沼駅に続くこの道は、震災当時の津波の水がいまだ残る。道路は砂利で舗装され家に戻る市民も出てきたが、多くの店は営業を再開できずにいる。
撮影■渡辺利博
※週刊ポスト2011年5月20日号