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日本通の米国人高校生 尺八の穴の数を聞かれて即答可能

 おぐにあやこ氏は1966年大阪生まれ。元毎日新聞記者。夫の転勤を機に退社し、2007年夏より夫、小学生の息子と共にワシントンDC郊外に在住。著者に『ベイビーパッカーでいこう!』や週刊ポスト連載をまとめた『アメリカなう。』などがある。おぐに氏が、アメリカの「日本通」事情を解説する。

 * * *
「ジャパン・ボウル」(ワシントンDC日米協会主催)を見に行った。日本語を学ぶアメリカの高校生が3人一組になり、日本語や日本の歴史・文化の知識を競う、クイズ形式の学校対抗全国大会だ。

 毎年春にDC近郊で行なわれるんだけど、いや~、すごかった。出場したアメリカ人高校生、むちゃくちゃ優秀なんだもん。

 出題分野は、伝統芸能あり、地理あり、流行モノあり、スポーツあり。「『ちゃんこなべ』『ちょんまげ』の意味を英語で説明せよ」だの、「『8638本』の読み方をひらがなで書け」だの、「宮本武蔵の書いた兵法書の題名は?」だの、次々に繰り出される難問をアメリカの高校生がバッサバッサと解いていく。

「腹を決める」「歯がたたない」「腕をみがく」など、日本語の慣用句を使って自在に例文を作り出すアメリカ人の高校生たちに、会場はもう拍手喝采!

 実は出かける前、数年前のジャパン・ボウルの映像をYouTubeで見つけ、中学生の息子に見せてみた。「俺が出場すれば絶対優勝! だって一応日本人だも~ん」と最初は自信満々だった息子も、こんな質問を前に沈黙。

「私は右手と左手に刀を持ち、五輪書を書き、佐々木小次郎と戦いました。私は誰でしょう?」

 半分ヤケになった息子、叫んだ答えはなんと……。「弁慶!」

 ああ、あんたって。ガ~ン。もっとも、息子ばかりを責められない。今回のジャパン・ボウルでは、夫婦してまったく歯がたたなかった問題もあった。それは、「尺八には指穴の数が何個ある?」という質問。

 は? 尺八? んなもん、触ったことないよー。夫婦して、必死で指の数を1本2本と数え始めたら、壇上では、アメリカの男子高校生がすかさず「5つ」と即答。ひええ、そ、そうなの? あまりに、ハイレベルな戦いに、すっかり圧倒された。

※週刊ポスト2011年5月20日号
(「ニッポン あ・ちゃ・ちゃ」第144回から抜粋)

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