巨人の打者は、東京ドームでの本塁打の打ち方を熟知しているのか? それを証明するデータが以下の通りだ。
ホーム球場というアドバンテージを考慮し、球団別にホームとビジターの本塁打数も比較すると、最も差が開いたのは巨人。1試合当たりの本塁打数は、東京ドームでは0.66本も増えている。
巨人
東京ドーム 64試合 124本 1.94本/試合
東京ドーム以外 80試合 102本 1.28本/試合
ホーム-ビジター比 +0.66本/試合
中日
ナゴヤドーム 69試合 46本 0.67本/試合
ナゴヤドーム以外 75試合 73本 0.97本/試合
ホーム-ビジター比 -0.30本/試合
阪神
甲子園球場 60試合 63本 1.05本/試合
甲子園球場以外 84試合 110本 1.31本/試合
ホーム-ビジター比 -0.26本/試合
ヤクルト
神宮球場 66試合 67本 1.02本/試合
神宮球場以外 78試合 57本 0.73本/球場
ホーム-ビジター比 +0.29本/試合
広島
マツダスタジアム 68試合 46本 0.68本/試合
マツダスタジアム以外 76試合 58本 0.76本/試合
ホーム-ビジター比 -0.08本/試合
横浜
横浜スタジアム 65試合 60本 0.92本/試合
横浜スタジアム以外 79試合 57本 0.72本/試合
ホーム-ビジター比 +0.20本/試合
あるスポーツジャーナリストは「巨人の選手が東京ドームでのホームランの打ち方を熟知している」という説を首肯する。
「ドームでの阪神戦で当たり損ねの本塁打を放った阿部に対して、城島が、“擦った球ばかりでホームランにしやがって”と皮肉ったところ、阿部が“これも技術ですよ”と笑って返したという。坂本も高い放物線からスタンドインさせる本塁打が多い。巨人の打者は、どう打てばスタンドインするかを心得ているのです」
※週刊ポスト2011年5月27日号