5月12日未明、東京の自宅マンションで、自ら首を吊って命を絶ったタレントの上原美優さん(享年24)。直前まで彼女は、父親である藤崎久男さん(79)と電話でやりとりしていた。このときの様子を久男さんに聞いた。
「亡くなる前日(5月11日)の午前11時45分ころ電話がありました。“種子島に帰りたい”とか“お母さんのところに行きたい”とかいうことをいって…。ず~っと泣くもんだから、これはなんかあるなっと思ってね。いままででいちばんひどく泣いていた。それでなんとかなだめてね。したら“種子島で生活する”っていい出したから、ぼくは“それじゃ明日、東京まで迎えに行く”といったの。それで“また夜にでも話し合おうね”といって一度電話を切りました」
まさに上原さんが亡くなる12時間前だった。久男さんはその日、日課の畑仕事もほとんど手につかず、あっという間に夜に。帰宅後も食事が喉を通らぬほどだった。
「いつでも電話に出られるように、ケータイを腰付けにしてたのよ。畑から帰ってから何度か電話したんだけど、出なかったので留守電残してたら、午後10時過ぎに電話がかかってきて、今度は朝と違ってものすごく朗らかな声で“お父さん迎えに来んでいいから。とにかく元気でいるよ。仕事にも行くから”というんで、ぼくも安心して“ゆっくりとお休み”といって電話を切ったんです」(久男さん)
久男さんは、毎日服用していた睡眠薬をここでようやく手に取り、休むことにした。結局、それが愛する娘との最後の会話となってしまった。
※女性セブン2011年6月2日号