震災の影響で、食品価格や安定供給に影響が出始めている。
津波による三陸の漁業壊滅は水産加工品にも影響している。中国で高級食材として食される乾燥あわびの8割は三陸産。すでに争奪戦が始まっている。なまこも同様に食材確保合戦が繰り広げられており、「現在はキロ数万円で取引されている」との情報もある。
近年、マスコットキャラクターの認知度が高まり、氷菓の定番となったガリガリ君。じつは仙台営業所の冷蔵庫に保管していた商品が地震で荷崩れを起こして破棄することになり、数千万円の被害が出ていた。
あまりの人気のため品薄状態が続いた昨夏の悪夢がよぎり、ネットでは「今夏も手に入らないのでは」と震災後話題になった。赤城乳業の広報担当者は、「現在、休日なしでフル生産を行なっており、6月までに在庫を用意し7~8月の需要に対応したい。ガリガリ君30周年の節目の年なので、石にかじりついても商品をお届けします」と供給不安を打ち消した。
※週刊ポスト2011年5月27日号