初夏の暑くもなく寒くもない心地良い季節が到来し、オープンカーに乗った女連れを見ると「ケッ」と思いつつも「いいなぁ…」などと思うことも。
日本にオープンカーブームを巻き起こしたのは、マツダ(当時のブランドはユーノス)ロードスターだった。時はバブルまっさかり。このオープンカームーブメントは世界中の自動車メーカーに影響を与え、あのポルシェがボクスターを、BMWがZ3を、そしてメルセデス・ベンツがSLKを世に送り出した。
中でも大きなエポックだったのが1996年に登場した初代SLK。単に上級車のSLを小さくしたモデルではなく、メルセデス・ベンツとしては初の電動格納メタルトップ「バリオルーフ」を採用。幌型の屋根は耐久性や防犯上、どうも不安という心理を払拭した面で、画期的な商品だった。
あれから15年。日本では「若者のクルマ離れ」と言われて久しいが、なんだかんだいって、自動車は世界経済を牽引する存在であり続け、経済発展には欠かせない存在であり、着実に進化を遂げている。
2011年5月18日、3代目へとモデルチェンジしたメルセデス・ベンツSLKが発表された。スイッチ操作1つ、わずか数秒でオープンボディとクーペに変身できる、より軽量になったバリオルーフを備えている。
今回のモデルチェンジで最大のトピックは世界初の新機構「マジックスカイコントロール」。ガラス製のルーフの透明度、いわゆる車内の明るさをボタンひとつで気分や天候に合わせてコントロールできるアイテムだ。
また、エコ時代の昨今を反映し、ボディサイズの拡大を最小限におさえ、高効率で排気量の小さなエンジンを搭載している。用意されるエンジンは、1.8Lの4気筒直噴ターボエンジンと、3.5LのV6エンジンの2種類で、後者にはECOスタートストップ機能も組み合わされる。
いずれも環境対応のタイプとなっており、ともに新世代の7速オートマティックトランスミッションを組み合わせて、優れた燃費性能を実現している。
もう1つ、このクルマには新しい試みが取り入れられた。それは自動車業界初の試みとして、報道機関やジャーナリスト向けの新型車発表会をWeb上で行なうというもの。
メルセデス・ベンツ日本のニコラス・スピークス社長をはじめとするプレゼンテーションの模様は、特設サイトで誰でも閲覧可能だ。
サイト内では新型SLKと女優Ksenia Laurenを主人公とした動画、「SPEED DATE」を公開中。
かなり凝った作り込みで、1本のインタラクティブムービーとして一見の価値あり。オトコなら(いやオンナでも)「オープンカーデートしてみたい……」という気にさせられるかも。