5月8日初日の「技量審査場所」には、八百長防止のために力士の携帯電話持ち込みが禁じられた。車で地下駐車場まで入り、そのまま国技館への入場が許されている大関以上の力士に対しては、その出入り口で携帯電話を預かる。
大関・日馬富士が国技館入りしてきたときのこと。カメラマンが見つけて追いかけると、
「ちゃんと取材してもらった方がいいから」
と、携帯の受け渡しを撮影しやすいよう、位置取りする大サービスを見せたのだ。過去に八百長疑惑などで本誌記者が直撃するたびに悪態をついていた日馬富士が、これほど殊勝な姿を見せるとは驚きだったが、4日目には付け人が仕度部屋に携帯を持ち込んでいたことが発覚した。
※週刊ポスト2011年5月27日号