『DVDでよくわかる きれいをつくるおっぱい体操』(池田書店、1365円)の著者・神藤多喜子さん(56)は、助産師や講師として、数万人の女性の“おっぱい”に触れてきた。取材の際、神藤さんは開口一番、「せっかくなので、おっぱいを“外して”あげましょう」。外すとは、「マンモリラクゼーション」(通称“おっぱい外し”)というテクニックで、大胸筋に張りついてしまったバストを手技ではがし、動きをよくする施術。
取材スタッフの胸は、「大胸筋と靱帯が脇の下にベタッとくっついていますね」、「こっちは、おっぱいの底辺全部が下の皮膚に張りついているようだわ…」と、ふたりそろってかなり“残念”なおっぱいだったが、特別な例ではないという。いまの女性は、おっぱいに関心がなさすぎる!と神藤さんは指摘する。
「顔やヘアスタイルはすごく気にするのに、おっぱいは放りっぱなし。ケアすることで、女性ホルモンのバランスがいちばん整う部分なのに。放置しているため、ガチガチに硬かったり、胸の脂肪が冷たくなっている人も多いんです」
ここで神藤さんのおっぱいを触らせてもらったところ、たっぷりと水がはいった風船のような、ふわふわとやわらかな感触。“おっぱいなんて、誰だってやわらかいよね”という概念はくつがえされた。女性が触っても驚くような、ムニャムニャというか、不思議なくらいにふわっふわ。しかも、56才という年齢でありながら、全然垂れていない。
「おっぱいは“見える女性ホルモン”。感触がふわふわとやわらかい人はホルモンバランスがいい証拠です。血液やリンパの循環がよく、栄養が行き渡っていると精神的にも安定します。そのため、女性本来のやさしさやおだやかさ、受容力、忍耐強さなどが自然と表面に出てくるんですよ」
おっぱいがメンタル面にまで!? ではなぜ、おっぱいを触り、ケアすると女性ホルモンのバランスが整うのか。
「思春期に卵巣が発達すると胸が膨らんできます。生理前にバストが張るなどの症状もありますよね。つまり、子宮や卵巣の状態は、おっぱいに表れるんです。子宮や卵巣にダイレクトに触れることはできませんが、おっぱいは直接のタッチが可能。
バストに触ったとき硬かったり動きが悪い、ひんやり冷たく感じる人は、子宮も同じ状態だと思ってください。体質にもよりますが、本書の“おっぱい体操”や“マンモリラクゼーション”を実践すると、次の月経から変化があったという声が多いですね。痛みや出血量が軽減したり、PMS(月経前症候群)の症状が和らぐという人もいます」
撮影■矢口和也
※女性セブン2011年6月2日号