交際女性に復縁を迫って逮捕された内田裕也(71)と、「女性には(事件を)さらしてくれてありがたかったと思ってます」と語った樹木希林(68)。気になるのは、結婚直後から35年にもわたって別居しながら、二人が離婚しない理由である。
1981年には内田裕也が勝手に離婚届を提出し、樹木希林が訴訟を起こして離婚を無効とした「逆離婚訴訟」まで起こしている。今回の会見でも、樹木は「家族構成が変わることは考えられない」と離婚をきっぱり否定している。プロインタビュアーの吉田豪氏は語る。
「意地もあるのかもしれないですけど、希林さんは普通の刺激じゃ足りないんですよ。インタビューでも『あのぐらいの人間でないと、たぶん続かなかっただろうと思うの、私の精神状態が』っていってたし」
一方で内田も、自宅が空き巣に遭い、樹木からもらった時計を盗まれた際には、「金なんかどうだっていいからよ。あれ(時計)だけは返せ」と訴えたり、娘婿の本木がお茶のCMに出ていた際には、コンビニでほかのメーカーの棚の前にその商品を並べ替える活動を行なったり、時折「家族愛」が顔を覗かせる。樹木が会見で語った、「純なものがひとかけら見えるから」という言葉は、あながち冗談ではあるまい。
吉田氏がとっておきの内田裕也伝説を明かしてくれた。
「僕の知ってる人妻が裕也さんにナンパされたんですよ。モデルをやってた子で美人なんですけど、青山を歩いてたら、裕也さんが声をかけてきて。『彼女、乗ってかない』っていって、声がする方向を見たら、裕也さんで、タクシーに乗ってたんですよね(笑)。自分の車じゃねえんだって。タクシーの相乗りですよ、ただの(笑)。いいですよね、この自由な感じは」
※週刊ポスト2011年6月3日号