宮城県を中心に広く読まれている地元新聞『河北新報』には、週に1回「川柳」コーナーが掲載されている。その選者を務める雫石隆子さんによれば、震災後、川柳の投稿が以前より増えたという。その中には、たばこをテーマにしたものもあった。
『たばこなし 最後の一本と にらめっこ』
今回の震災で、たばこ工場も大きな被害を受け、国産たばこが入手できない状況が続いた。この句を詠んだ金野正郎さん(70)がいう。
「マイルドセブンを愛飲していたんです。ようやくコンビニで1箱手に入れると、残りの本数とにらめっこしながら吸っていました。周りには“やめた”といったこともあるんですが、結局、やめられなくて(苦笑)。
いまはコンビニで1人1箱、場所によっては2箱まで買えるようになりました」
※週刊ポスト2011年6月3日号