5月21日、消化管出血のため亡くなった俳優の長門裕之さん(享年77)。
今年の2月に脳出血で倒れ、2か月間入院した。左の脳の血管が切れ、右半身に麻痺が出る状態だった。右手右足が思うように動かせず、ろれつも上手く回らなくなった。言葉が出なくなり、当初はそのイライラから「苦しい」と言葉にならない声でうめくこともあったという。
一度退院して自宅に戻ったが、仕事に復帰するにはやはりリハビリが必要で、5月9日からは都内のリハビリ専門病院に入院した。長門さんの知人はこう話す。
「それから1週間は、苦しいだとかつらいだとかは一切いわず、歩行訓練、パズル、積み木といったリハビリを黙々としていました。食事をとる練習をするのですが、麻痺でやっぱり上手くいかない。食器が落ちたり食べ物が落ちるんです。それを周囲の人が見かねて手を出そうとすると“触るな、自分でする”と怒ったそうです。
トイレも一時期、ひとりではできないときがあったそうですが、長門さんは介助だけは嫌がったそうです。“トイレだけは自分でする”と、ひとりで頑張っていたのが、やっぱり長門さんらしかったですね」
※女性セブン2011年6月9日号