5月23日、電撃的に離婚届を提出した三谷幸喜(49)と小林聡美(46)。ふたりの出会いは、1988年~1991年に放送されたドラマ『やっぱり猫が好き』(フジテレビ系)で、脚本家と主演女優としてだった。
「普段からチャーミングな小林さんに、三谷さんがすっかり夢中になったんです。でも彼はものすごい人見知りで恥ずかしがり屋だから、なかなか進展しなくて…。そのドラマの打ち上げのときに、勇気を出して小林さんに電話番号を渡したんですけど、4年間かかってこなかったそうです。後で聞いたら、小林さんは電話番号を渡されたことさえ覚えてなかったとか。結局その後、別の番組で小林さんに再会して、三谷さんは“これを逃すと一生チャンスはない”と思って、それは必死でしたよ」(テレビ局関係者)
結婚当時の三谷の課題は、小林が連れて来た2匹の猫に気に入られることだった。丸顔の巨漢がアメリカンショートヘアの「おとっつぁん」で、シメサバを思わせる縞模様のオシキャットが「オシマンベ」(愛称おっしー)だ。
そのころの三谷は、猫アレルギーで、猫が歩き回った部屋にはいるとくしゃみが止まらなくなった。でも、「アレルギーごときで、このご縁がなかったものになるのは非常に悔しい」と、目やにをふきながら、ひたすら猫との時間を共有したのだった。やがて、アレルギーは克服したものの、人見知りの“彼ら”はなかなか心を開いてくれない。無理矢理抱きしめても引っかかれるだけの毎日だった。
そしてついに、結婚して半年ほどたったある朝、仕事で海外に出かけていた小林の留守中に奇跡が起きた。三谷がいきなり呼吸ができなくなって目を覚ますと、それまで絶対一緒に寝てくれなかった彼らが、目の前5cmのところにふたつ顔を並べて寝そべっていたのだ。三谷はエッセイ『三谷幸喜のありふれた生活』(朝日新聞出版)のなかで「猫と家族になった喜びの朝」としてこう綴った。
<あの時はホントに嬉しかった。奥さんの連れ子が初めて「お父さん」と呼んでくれた、あの思い>
※女性セブン2011年6月9日号