【書評】『咲くも咲かぬも花嫁修業』(阿川佐和子/東京書籍/1470円)
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いまだ嫁に“いけていない”著者が、華道、茶道から骨董、盆栽まで10種の「花嫁修業」に挑戦。そこには嫁入り準備にはとどまらない世界が。例えば書道とは、その〈基礎が、美しい字を作りだす大前提であり、それさえ修得すれば、あとは少々癖のある字も「個性」に変わりうる〉ということを知る。
豊富な写真や各師匠との対談によって、その奥深い伝統世界を覗くことができる構成。特別編として、親類でもある谷川俊太郎氏に現代詩も学ぶ。
※週刊ポスト2011年6月10日号