男性なら一度は夢想するハーレム生活だが、かつてそれを海外で実現させ、国際問題にまで発展させた日本人がいる。タイで20人のアジア系少女に囲まれて生活を送った男は、とことん懲りない男だった。
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昭和40年代後半、タイでは日本企業の進出に反対する学生運動が激化した。そんな中、同国で少女ハーレムを築いて対日感情を悪化させた男が玉本敏雄(39)だ。タイ・チェンマイに居を構え、約20人のアジア系少女を囲っていたが、チェンマイ市警によって昭和48年1月10日に人身売買容疑で逮捕される。
玉本は郷里の和歌山で銀行に勤めた後、砂利会社に転職。1年後に社長が死亡すると、専務として実権を握ったが、昭和43年に解散。直後にタイに移住したとされるが、「少女を買うのに1000万円かかった」という本人の証言で、金の出所が怪しまれた。広域暴力団の麻薬密輸ルートを捜査していた福岡県警が玉本の関与を突き止め、日本に強制送還されたところで御用となった。
玉本は5年間の懲役後、今度はカンボジアで少女ハーレム生活を送ったという。
※週刊ポスト2011年6月10日号