人々を感動させ、心をつかむスピーチで国を動かしてきた古今東西のリーダーたち。
民衆の心を奮い立たせたリーダー、共感を呼んだ文化人らのスピーチ…。人々を感動させ、心をつかむスピーチをすることは私たちにも可能なのだろうか。話し方研究所会長の福田健さんがスピーチのコツを教えてくれた。
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スピーチはおしゃべりとは別のものです。何よりも準備が決め手で、準備なしに成功したスピーチはないといってもいいくらいです。
おしゃべりは得意なのに、スピーチを頼まれると困るという人は、何がいいたいのか中身が決まらないから悩んでいるんですね。そんなときは自分にしか話せない、いちばん印象に残っていること、感じていることの中から題材を選びましょう。
話を聞いてくれる相手の時間を奪うわけですから、時間は長くても3分。もっと聞きたいと思わせるくらいがちょうどいいのです。
準備がしっかりしていれば、その場でのちょっとしたひらめきや思いつきもスピーチに入れ込むことができます。ビル・ゲイツ氏はほとんど原稿なしでスピーチをするといわれますが、それもしっかりとした準備があってのこと。
いきなり彼のレベルを目指すのは難しいですし、それに何も上手に話す必要はないのです。聞いている人が心を動かされるような“あなただけの話”を心がけるといいですよ。
※女性セブン2011年6月16日号