ドラマ『マルモのおきて』(フジテレビ系)が大ブームだ。初回視聴率11.6%でスタートしたものの、ドラマ『JIN -仁-』(TBS系)や『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)など、高視聴率番組が並ぶ“日9”という激戦区にありながら、6月5日放送の第7話では瞬間最高視聴率21.1%、平均視聴率16.1%を記録した。
実はこのドラマ、放送開始直後、被災地である宮城県仙台市で、初回視聴率17.2%を記録したことがニュースになっていた。仙台市内で避難生活をしている35才の主婦で5才と3才のふたりの娘がいるA子さんはこう話す。
「子供たちにとっては、このドラマが避難生活のなかでの楽しみのひとつです。親にとっては、阿部(サダヲ)さんが、そこしか見えなくなるくらい一生懸命になって子育てをする姿を見て、胸がアツくなって涙が出る。こんな時代だからこそ、私も子供たちに対してそうしてあげなきゃって、しみじみ思うんです」
ジャーナリストの佐藤友紀さんは人気の理由をこう分析する。
「大震災を経験した私たちには、ドラマの中で起きている事件はとても小さいこと。でもマルモは、双子と一緒に、どんな問題も無視しないで立ち向かっていく。それがいま私たちが置かれている状況にぴたりと合って、“家族っていいな”っていう気持ちになる」
※女性セブン2011年6月23日号