阪神タイガーズが下位に沈み、甲子園では連日「真弓辞めろ」の怒号が飛び交っている。真弓監督には元々、選手とのコミュニケーション不足を指摘する声があった。昨年はシーズン最後まで優勝争いを演じたこともあり、不満が外に漏れ出ることはなかったが、貧すれば鈍す。負けが込んで、綻びが表面に出てきた。
5月24日の西武戦。最後を締めた守護神・藤川球児は中継ぎで登板してプロ初勝利を挙げた榎田大樹にウイニングボールを渡さずにスタンドに投げ入れたことを聞かれて、「誰が勝利投手かもわからんし、これで1年間勝つのは厳しいやろ!」と吐き捨てた。1点リードで迎えた4回、今季未勝利の先発・下柳剛に代打を送ったことへの批判である。
打てない(8日現在の打率0.189)、守れない(3捕逸)、走れない(昨季オフにヒザを手術)の城島健司を使い続けた無策もファンの怒りを買った。ダイエー時代から“お山の大将”といわれてきた城島本人にも焦りが見える。
「最近の城島はやけに金本知憲に接近している。連続出場記録ストップの慰労会には進んで参加したといわれており、老兵同士連帯しての延命工作とも受け取れます」(在阪スポーツ紙記者)
こうした状況を牽制してか、坂井信也オーナーは5月末の時点で、今季終了までの真弓続投を明言。これでは失策の責任も取ろうとせずに延命に々とするどこかの政権と何ら変わらない。
※週刊ポスト2011年6月24日号