菅直人首相の後継をめぐって、一部では亀井静香・国民新党代表の声もあがっている。その亀井氏を直撃した。
――自民党には菅首相が退陣すれば協力できるという勢力もあるが。
亀井:それでも大連立は難しい。現在の自民党執行部には党をまとめて連立をする能力がない。震災が起きた時、私は谷垣(禎一・総裁)や大島(理森・副総裁)、伸晃(石原伸晃・幹事長)に、「オレが協力を頼んでいるんじゃない。歴史が見ているんだから、歴史の批判に耐えることをやれ」といったんだが、自民党は蹴飛ばした。
これは国民不在の考え方だ。なぜかというと、自民党が心配したのは国民生活ではなく、自分たちの選挙だったから。自民党は118議席、民主党は300議席以上。連立を組むと自民党は次の選挙が大変になる。それに総理が代われば、内閣支持率も民主党の支持率も、菅さんの時より上がる。だから、自民党は簡単に連立は呑めないよ。期間を区切った時限連立という話もあるが、連立というのは麻雀牌をかき回すように作るわけにはいかない。だから自民党も閣外協力と言い出しただろう。
●聞き手/武冨薫(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2011年6月24日号