菅直人内閣の後継体制をめぐって、一部では「亀井救国内閣」構想が浮上してきている。そこで、亀井静香・国民新党代表にその決意を問うた。
――民主党にも自民党にも、「復興増税はとんでもない」と唱える勢力から「亀井救国内閣」という声が出ている。「反増税の震災復興」を軸に与野党が連携する要をあなたに期待しているからではないか。
亀井:(手を目の前で横に振りながら)私はイケメンじゃないから無理だな。亀井が整形手術をしたら、その気になっていると思ってくれ(笑い)。
――冗談を聞きたいのではない。総理ではないというなら、自分の役割をどう定めているのか。
亀井:“じゃあ、俺が(総理を)やる”なんて軽率な亀井静香じゃございません。だが、オールジャパンの体制を組まないとこの難局を切り抜けることはできない。民主党にも自民党にも、他の野党にも、“復興増税なんてとんでもない”と考えている人たちがいる。私は党派を超えて、そうした政治家をつなぐ土俵作りに死力を尽くす。そのためにも、民主党は責任ある新代表、新執行部をつくり、真摯に野党に協力を求めるべきだ。
――民主党からそんなリーダーが現われると思うか。
亀井:知らねぇよ、そんなの。でも、つくってもらわなきゃ困る。そのために総理をやめさせたんだろ。とにかく民主党(の増税反対派)は、私みたいな者に責任をおっかぶせようとしている場合じゃない。私は、成就するかどうかは別として、間違った方向に進んでしまった政治を正しく戻すように努力する。それだけですよ。
●聞き手/武冨薫(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2011年6月24日号