地デジ化が7月24日に迫っている。地デジ対応テレビやチューナー、チューナー内蔵のビデオデッキなどの受信機を持っているだけでは地上デジタル放送を視聴することはできない。これらに加え、UHFアンテナを設置するか、ケーブルテレビに加入する必要がある。
が、現在、そのUHFアンテナの設置工事が大渋滞を起こしている。関東在住の50代男性がいう。
「6月上旬にアンテナ工事を申し込んだが、業者から『工事は2か月後。7月24日までに工事を間に合わせたいなら、5月までに申し込んでもらわないと』といわれました」
アンテナ設置を請け負っている都内の電気工事業者は、アンテナ設置の見積もりや工事の日程でびっしりと埋まったスケジュール帳を見せながらこう明かす。
「昨年末から注文が殺到しています。6月初旬の時点で1月に受注した工事を終えていない状況ですから、これから申し込みをされてもとても間に合いません。
しかも、これから7月末まではただでさえエアコンの設置でスケジュールが埋まってしまう繁忙期です。また、屋根の上にアンテナを設置する工事は雨が降れば延期せざるを得ないので、梅雨の時期には受注しにくいという事情もある」
工事は、業者がやって来てヒョイとアンテナを取り換えて終了、などといった簡単なものではない。作業員を3名抱える業者でも1日1件の工事をさばくのがやっとだという。
※週刊ポスト2011年6月24日号