今日は何を食べようか? そうだ、海の幸が食べたい! ……というわけで、雑誌『料理王国』誌の元編集長・土田美登世氏がセレクトした『マッジ』(東京・恵比寿)の「青のりをまとった魚介のフリット」を紹介します!
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夏に海の幸というと、漁村で釣り魚もいいけれど、私の心はナポリへ飛ぶ。白ワインや泡ものをキンと冷やして名物の魚介のフリットをほおばりたい。天ぷらではない。フリットだ。
半年前にオープンしたばかりのトラットリア&ピッツェリア『マッジ』の料理長、手塚真規さんが作るそれは衣にセモリナ粉を使い、水を加えず泡立てた卵白とビールのみを加えて揚げているので、フワッカリッの食感が心地よい。青のりを加えてナポリ風をイメージアップ。磯の香りとともにグラス片手にのんびりと過ごしたくなる。新鮮なエビやホタテ貝などプチ贅沢な素材が使われていて盛りつけもきれい。女性客に人気があるのも納得だ。私も女子だし。
締めはやっぱりピッツァでしょう。ここのピッツァは存在感がありながら、縁までスルリと食べられる。クーラーをきかせられない今年の夏は、こうした、タラタラとしたひと時をなるべく多く過ごしたい。
■『マッジ』の「青のりをまとった魚介のフリット」単品1500円
(基本的には単品で夜のみの提供だが6月26日まで1600円と2400円のランチコースにも盛り込まれる)
【住所】東京都渋谷区恵比寿4-23-9 恵比寿ブルーメ2F
【営業時間】11時45分~14時半LO、18(土日祝は17)~22時半(日祝は22時)LO
【定休日】無休
【カード】可
恵比寿ガーデンプレイスのすぐ近く。日本のナポリピッツァのパイオニアのひとり、馬島寿宜さんが開いたトラットリア&ピッツェリア。ビルの2階の入口には大きなピザ窯が置かれているが、ピッツァはもちろん、料理やワインを自由に楽しめるスタイルになっている。イタリアのメゾンっぽい内装ながら雰囲気はとてもカジュアル。女性客に人気で女子会コースもあり。ランチ1350円から
撮影■岩本朗
※週刊ポスト2011年6月24日号