「悪妻は百年の不作」ということわざもあるように、性格が悪く、夫を虐げるようなとんでもない妻は、夫を一生不幸にしてしまうことがある。
4月27日は「哲学の日」であるとともに「悪妻の日」でもある。この日はギリシャの哲学者、ソクラテスの命日でもあるのだが、彼の妻・クサンティッペが歴史に名をのこす悪妻だったことにちなむ。
クサンティッペは人前かまわず夫をののしり、頭から水をかけたというが、『残酷な王と悲しみの王妃』(集英社)の著書がある中野京子さんによると、彼女はいわゆる暴力妻だったのではないかと推測する。
「水ではなく尿瓶の中身をかけたという説もありますね。弟子、プラトンが著書でソクラテスの言葉として記述した“いい奥さんをもらえば幸せになれるが悪い奥さんをもらうと哲学者になれる”の言葉から後世の人がおもしろおかしく伝えたとも考えられます」(中野さん)
ほかにも弟子のクセノフォンが「過去にも未来にもこれほど耐えがたい女はいない」と記していたから、悪妻説はまったくの嘘ではなさそう。
※女性セブン2011年6月30日号