ゲレン監督の更迭後、メルビン監督代行のもとでスタメン復帰が増えたオークランド・アスレチックスの松井秀喜。しかし、そんな松井に「あの球団」が熱烈なラブコールを送っているとの情報を得た。松井が出場機会を奪われ、寂しくベンチを温める日々を送っていた6月上旬のこと。ある球界関係者からこんな情報がもたらされた。
「ボストン駐在の記者から、“日本のハンシンがマツイを獲得する動きがあるようだ”という話がきた。松井がここまで干されたのは初めてだし、阪神が長年ラブコールし続けている選手だ。お互いの利害は完全に一致する」
取材を進めると、一部のスポーツマスコミもこの情報を聞きつけ、取材に動いていた。
「阪神の球団幹部に質問をぶつけたところ、オフレコで“金本(知憲)の去就次第”としながら、“現状を打開するためにはそのくらいのインパクトは必要だろう”と否定も肯定もしなかった」(スポーツ紙デスク)
どうやらキーマンは阪神OBのトーマス・オマリー氏だ。同氏は現役引退後、2009年まで阪神の駐米スカウトを務めたことは虎ファンならずとも知られた話だが、そのオマリー氏は昨年から松井の代理人であるアーン・テレム氏の事務所に所属していた。そんな同氏について、阪神の南信男・球団社長は昨年夏にこんな発言をしていた。
「城島(健司)の獲得もある意味では外国人選手と同じようなもの。オマリーには向こうのいい選手を見つけてきたら1件につきいくらという、単発でギャラを出すよといってある。そのかわり、ウチの選手を引っ張っていったら承知せんぞ、ともね」
阪神とは契約関係が終わっているにもかかわらず、オマリー氏が阪神の意を受けて選手を物色していることを漏らしたのである。
「オマリー氏はスカウト辞任後も、時々甲子園に顔を出して、選手や関係者はもちろん、旧知の記者たちとも仲良く話をしています。球団にとっては、現在も貴重なアドバイザーの1人になっているはず」(スポーツ紙記者)
松井がタテジマのユニフォームを着る日は意外と近い!?
※週刊ポスト2011年7月1日号