「美魔女」(年齢を重ねても美しい女性)という言葉を生み出した女性誌『美STORY』(光文社刊)、8月号に掲載中の「読者ヌード」には、今年も40代を中心に500を越える応募が殺到した。撮影にあたった写真家・野村誠一氏は語る。
「みなさん40代のヌードというと、どうせ……と思うでしょうが、本当の彼女たちを知らないんです。女性は『綺麗だね』『美しいね』と声をかけてあげると、一層美しくなっていくもの。でも、そんな言葉をかけている旦那さんはほとんどいないでしょう。女性が美しくあるかどうかは、男の責任でもあるんですよ」
「新たな挑戦」という動機とともに、「綺麗といわれたい」「ときめきたい」という理由がモデルたちからは聞かれた。
その中の一人、大久保育子さん(46才・自営業)が、ヌードに挑戦した動機はなんだったのか?
「心の支えだった娘が昨年、大学に入り一人暮らしを始めたことで、心にぽっかり穴が空いたような気持ちになってしまって……」(大久保さん)
大久保さんは、娘が幼い頃に離婚、専業主婦から一転して働きに出ることとなった。現在は小さいながらもスナックを構えるまでになっている。新しいことにチャレンジしていつまでも輝き続ける女性でいたいという気持ちから、読者ヌードに応募したのだという。
「女性が美しくなれる秘訣は、自分の気持ちに正直に生きること。恋も含めて。もちろん今も恋してますよ」(同前)。こう笑って美しい肢体を披露した。
同じくモデルの一人、斉藤和子さん(45才・主婦)は応募動機をこう語った。
「持病を抱え塞いだ気持ちでいた昨年、この企画を目にしたんです。掲載されている同世代のヌードを見て、すごく美しいなぁ、綺麗だなって。彼女たちの話を読んで挑戦している志に感動したんです。それで私もヌードに挑戦してみたいと思いました。今の状態を自分と子供たちのためにも残したい……そしていつの間にかドライになってしまった夫婦関係を親密にしたい」
動機は人それぞれだが、モデルの一人、沢村麗子さん(47才・会社員)は、ヌード撮影を終えた感想をこう漏らした。
「離婚して10年経ち、3人の娘も成人しました。『残りの人生、いつまでも女性でいたい』という沸沸とした想いと、なんともいえない達成感と高揚感を味わえました。撮影に来てよかったですね」
※週刊ポスト2011年7月8日号