NHKの連続テレビ小説『おひさま』が絶好調だ。戦後にかけての激動の時代を、明るく、たくましく生き抜いた女性の一代記は、6月には番組最高視聴率20.8%を記録した。ヒロインを演じる井上真央の演技もさることながら、長野・安曇野の美しい自然を背景にかもし出される懐かしい昭和の香りも見逃せない。
そして、幅広い年齢層の視聴者を魅了し続ける人気“朝ドラ”の見どころのひとつに、共演者たちの絆の強さもある。その絆を強めた一因にはこんなエピソードが。番組のチーフ・プロデューサーを務める小松昌代さんが語る。
「ちょうど陽子が将来の夫・丸山和成(高良健吾)と出会うお見合いシーンを撮影する当日に震災が起こったんです。それから次の撮影まで数日空いてしまったので、次に会ったとき、なんだかすごく懐かしい人に会ったような感覚になったようです。それもあって、出演者のみなさんはちょっと特別な関係になれたのかもしれませんね」
そしてなんと、そのお見合いシーンを経て撮影された祝言(結婚式)シーンの放送日には、視聴者から約30通もの祝電が届いたというから驚き!
「“丸山和成様・須藤陽子様”と、役名宛に届いたのは嬉しかったですね。45年前に放送された『おはなはん』以来のことのようですが、ここ何年かの“朝ドラ”ではなかった現象です」(前出・小松さん)
※女性セブン2011年7月14日号