人は変わろうと思えば変われるものだ。ファイナンシャル・プランナー(FP)としてテレビや雑誌で活躍する花輪陽子さん(32)の“過去”とその“変身ぶり”が話題になっている。
『貯金ゼロ 借金200万円! ダメダメOLが資産1500万円を作るまで』(小学館)という彼女の著書のタイトル通り、今でこそ、お金に関する知識や知恵をFPとして「教える」立場にある花輪さんは、実は数年前まで借金まみれの「ダメダメOL」だったという。
そもそも、どうしてそんな借金を作ったのだろうか? 花輪さん本人が振り返る。
「当時、私は外資系企業に勤めていました。でも、仕事はつまらないし、お局さんは怖いし、会社に行くのがイヤでイヤで……。彼がなかなか結婚に踏み切ってくれないモヤモヤもあって、ストレス発散のためにショッピングをしていたら、リボ地獄にはまり込んでしまったのです」
ブランドモノのワンピース。キャミソールに水着。アイシャドウ、リップ、香水。バッグは季節ごとに買い換え。同じ服を色違いで買ったこともしばしばだった。部屋には着ない服がたまるばかり。もちろん、銀行口座にお金は貯まらなかった。
クレジットカードが限度額に達したら、新しいカードを作る――の繰り返しで、手元のカードは7枚に。気付くと、リボの残高は200万円にも達していたという。
「彼に隠れて、借金返済のための節約生活を送りました。夕食は予算100円。手持ちの現金がなくて、67円の大根をカードで買ったり……。もちろん、ブランド店でムダなショッピングはまったくしなくなりました。ホントにギリギリの生活をして、月に10万円以上を返済しましたね」
なんとか完済して、結婚。その後訪れた「夫婦同時失業」という難局も乗り越え、一念発起、ファイナンシャル・プランナーの資格を取得した花輪さんだが、わずか数年で1500万円も貯めた秘訣はどこにあるのか。
「まずは、『小さな節約』より『大きな家計のダイエット』をするということです。具体的には、保険や通信費などを見直して、大幅にカットする。私はこれだけで、夫婦合計で1か月に7万円も節約することに成功しました」
また、花輪さんは、収入が入った時点でその25%を貯金用の口座に回す「4分の1貯金」を行なっている。これは、大正・昭和に活躍して富を築いた造園家・本多静六氏が実践した方法だという。
「余裕資金は、投資信託を利用して積極的に増やしています。次の目標は、資産2000万円です!」