まさに水を得た魚。42歳にしてついに「天職」を得た感すらある。
有働由美子アナウンサーがメインキャスターを務めるNHKの情報番組『あさイチ』(月~金、午前8時15分~)が、連日15%超の視聴率を記録し、各民放をおさえてトップを快走中。「セックスレス企画」「脇汗クレーム事件」など、すでに話題となったNHKらしからぬノリの企画もさることながら、「何より有働アナのハジケっぷりがものすごい」(40代男性視聴者)というのが視聴者を惹きつけて止まない理由であるようだ。
同番組のチーフプロデューサー・井上勝弘氏がいう。
「彼女は報道番組の担当が長かったから、当然自分をおさえて淡々とニュースを読むことに徹していました。しかし彼女は、バラエティ色の強いこの番組を始める時に“どんどん素の自分を出していきたい”という決意を我々スタッフに打ち明けたんです。変わったというより、これが等身大の彼女なんです」
元々、大学時代まで大阪・神戸で過ごした根っからの「関西人」。感情を隠さないタイプなのだ。
かつて、同番組で「オッパイ」をテーマに取り上げた時には、男性へのアンケート内容を紹介する際、「自分の妻のオッパイを嫌いと答えた“奴ら”が17%いた」と口を滑らせたこともあるほど。高視聴率を支える女性視聴者に、裏表のない性格が受けているのである。
とはいえ、「セックスレス」「脇汗」「オンナの体臭」と、「お前のことか!」とツッコミが入りそうな“恥ずかしいテーマ”を楽しげにこなすのはさすがの一言。これらの企画は、もしや有働アナが考えているのか?
「企画はスタッフ発案ですが、有働アナも積極的に会議に参加し意見します。“私も汗やニオイが気になる”という彼女の直球の意見で、番組の展開が変わることもある。ただ、脇汗についてのクレームFAXを、彼女がいきなり読み上げた時は驚きました。プロデューサーの私にも一切知らされてませんでしたからね(苦笑い)」(井上CP)
やはり、番組の主導権を握っているのは有働アナだった。
※週刊ポスト2011年7月22・29日号