何本ものイケメンドラマが放送され、まさに「イケメンブーム」ともいえる昨今。しかしながら、イケメンがテレビの世界を席巻していたのは、いまに限ったことではない。
バブルが崩壊した1990年代のイケメンについて、イケメン評論家の内藤みかさんは「このころから、“自分を貫いている感じ”がすごく支持されるようになってきた。垢抜けて洗練された、男性にとってもファッションリーダー的な人が人気になりました」と説明する。個性もイケメンの必須要素に。生物多様性ならぬイケメン多様化時代。
「主流は、なんといってもジャニーズの勢力。光GENJIの後にSMAP、TOKIO、V6などどんどん人気のグループが出てきました」と語るのはイケメン評論家の沖直実さん。しかし同時に、「当時は歌番組が減っていたので、モデルや俳優からアイドル的タレントが誕生したのがこのころ」(沖さん)とも。トレンディードラマやバンドオーディションによるブーム、Jリーグ開幕でスポーツ選手にも注目が集まり始めた。
1990年代を代表するイケメンといえば、織田裕二(43)、吉田栄作(42)、加勢大周(41)の“平成(トレンディー)御三家”、風間トオル(48)、三上博史(48)、石田純一(57)など。さらに、少し下の江口洋介(43)、反町隆史(37)、竹野内豊(40)など、「顔が整っているだけでなく、モデル出身など身長の高さもポイント」(沖さん)だという。この流れには阿部寛(47)なども含まれるだろう。また、内藤さんは、
「1980年代に比べ、顔立ちがソフトで洗練されたイケメンが多い。Jリーガーがもてはやされたのは、野球選手と違って髪形やファッションへのこだわりも強く、自己主張があったからでは。事務所にいわれた通りにという感じじゃない、個性や自己主張がイケてた時代ですね」
※女性セブン2011年7月28日号