日本でもテレビなどで報じられた、中国の「スイカの爆発」。だが実は、これは“氷山の一角”。中国ではあちこちでいろんなモノが爆発している。家電製品は、「爆発しないモノ」を探すほうが難しいかもしれない。特に頻繁に爆発するのは、電球や充電器の類だが、テレビ・パソコンの爆発も日常茶飯事という。ジャーナリストの吉村麻奈氏がレポートする。
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3月16日には、広州市の大学生宿舎でテレビが音を立てて火を噴き、火事が発生した。サーチナ総合研究所(上海市)のアンケート調査によると、約4人に1人がテレビの爆発に遭遇したことがあると回答している。
中でも、液晶テレビの爆発が目立つ。2009年1月~8月までに、新聞沙汰になった爆発事故は65件。新聞各紙は「テレビ爆発・自然発火を防ぐ方法」と題した特集記事を組んでいる。
それによると、「テレビは8年を超えて使用しない」「毎日15分は必ずつける」「風通しの良いところで見る」「近くに熱源を置かない」「正規店で買う」「見ない時は電源を抜き、ホコリよけのカバーをかける」といった注意が必要なのだとか。中国ではテレビを見るのも命がけのようで……。
他にも家電では、この1~2年に限っても、
■洗濯機
■冷蔵庫
■電気湯沸かし器
■電子レンジ
■IH調理器
■電気あんか
などが火を噴いている。しかし、それがたとえ有名ブランドの製品であっても、中国のメーカーは「それは偽ブランド、模倣品だ。当社の製品ではない」と開き直り、リコールなどは行なわないのが通例。それゆえ、製造不良による事故は一向に減らない。
※SAPIO 2011年7月20日号