いま日本のスポーツ界で最も勢いのある三兄弟といえば、「亀田」(ボクシング)でもなく「田中」(体操)でもなく、「高木」(サッカー)に違いない。
長男の俊幸(20)はJリーガー。今季、東京Vから清水エスパルスに移籍してレギュラーを獲得したFWだ。次男の善朗(18)は先月、東京Vから移籍金推定5000万円でオランダ1部ユトレヒトへの移籍が決まり、オランダでスターとなった同学年の宮市亮につづく旋風を期待されている。三男の大輔(15)は飛び級でU-17W杯のメンバーに選ばれ、6月24日にアルゼンチン戦でゴールを決めるなど大活躍をみせた。
三兄弟の父は、現役時代に大洋(現横浜)などで活躍したプロ野球解説者の高木豊氏(52)。それにしても、プロ野球選手の息子が3人そろってサッカーの道に進むとは。
「長男が小学1年で野球を始めましたが、2年生の時に幼稚園でやっていたサッカーに戻った。それにつられて弟たちもサッカーを始めたんです。私は一度も野球をやれと強要したことはないんです」(豊氏)
三兄弟は豊氏の現役時代を知らないが、豊氏の息子であると知られるのを嫌がっていたという。「高木ジュニア」ではなく自分の名前で有名になることもモチベーションなのだろう。
※週刊ポスト2011年7月22・29日号