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長友佑都 母子家庭であることを嫌がり周囲に隠したがった過去

 世界レベルの左サイドバックとして栄光の中にいる、サッカー日本代表・長友佑都選手(24)。その彼を女手ひとつで育てたシングルマザーのりえさん(49)は、息子とはどのような生活を送ってきたのだろう。

 りえさんは1962年4月5日、愛媛県西条市で生まれた。短大を卒業後、高校の2年先輩だった夫と結婚。夫の実家は隣の東予市三芳(現在は合併して西条市)で、大きな新聞配達所を経営していた。

 夫の両親の実家で同居し、やがて長女の麻歩さん(25)、長男・佑都選手、次男・宏次郎さん(23)の3人の子供に恵まれた。子供たちも三世代同居の大きな家で、祖父母にかわいがられながら、何不自由なく育った。

 しかし、長友選手が小学3年生、9才のときに離婚。その理由について、りえさんは多くを語らないが、離婚前から経済的にも苦境に立たされていた。

「私の実家には姉夫婦が住んでいたので、実家に戻って両親と同居するという選択肢はありませんでした。お金のことも、両親をあてにして子供たちを育てたら、たぶん子供たちにもよくない。とにかく自分の力で一生懸命育てようと腹をくくりました」(りえさん)

 何の蓄えもないまま、実家近くでアパートを借り、母子4人での生活が始まった。

「古い古い長屋風の2DKで、トイレは水洗ではなくぼっとん便所。子供たちも驚いたと思います」(りえさん)

 3人のきょうだいのなかで、離婚にいちばん反発したのが長友選手だった。例えば、転校先の小学校のクラス名簿の保護者欄に、自分のところにだけ母親の名前が書かれていることをとても嫌がったという。

「お姉ちゃんや弟は気にするそぶりを見せなかったのに、佑都だけはすごく嫌がった。一生懸命育ててるんだから、胸を張ってほしいと思うんですけど。母子家庭ということで人から励まされたり、違う目で見られるのも嫌だったみたいです。それで私も先生と掛け合って、お父さんの名前を書いてくださいと頼みました。すごくナイーブというか、繊細なんです」(りえさん)

※女性セブン2011年7月28日号

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