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震災後の子供の外出 以前より不安4割だが半数以上は対策なし

 ブランド総合研究所が「子供の外出と携帯電話使用に関する親の意識調査」を2011年6月に実施した。対象は小学1~3年生までの子供を持つ親5,523人のうち772人(携帯電話を持たせている親472人と、携帯電話を持たせることを検討中の親300 人の合計)で、夏休みを控えて子供の外出についての意識を探った。

 東日本大震災を受けて、「夏休みの子供の外出について、以前より不安に思うか」という質問に対し、「とてもそう思う」と答えた人は5.8%。「ややそう思う」の35.8%合わせて41.6%が、「不安に思う」という結果となった。

 その一方で「子供の外出について防犯・防災上で何か対策をとっているか」という質問では、「言い聞かせているが、特に何もしていない」が34.4%、「心配だが特に何もしていない」が24.0%で、計58.4%が “不安・心配には思っているが、具体的な対応策の実施や検討をしていない”という結果に。

 逆に具体的な防犯・防災対策を「している・検討している」人のうち、活用・ないしは活用意向のある外部サービスで最も多かったのは、「携帯電話会社のサービス」の10.8%。2位が「テレホンカードを持たせている」9.5%、3位「その他位置情報検索サービス」6.6%、4位「警備会社のサービス」2.1%となっている。

 最も多かった「携帯電話会社のサービス」だが、実際に子供が携帯電話を保有している人、導入を検討している人の間で、必要な機能に関する要望順に大きな差は出なかった。これは“実際に対策を講じている人”にとっても、“検討段階の人”にとっても、「子供に必要な機能」はほぼ共通であり、“これから検討する人”にとっても参考となる意見だろう。

※数値は子供が携帯電話を保有している人の意見。( )内は検討している人の意見。

■親が考える、子供の携帯電話に必要な機能
1位:GPSによる位置捕捉ができること 71.8%(78.3%)
2位:異常事態を自動又はワンタッチで誰かに知らせることができること 71.8%(77.7%)
3位:防水・防塵であること 67.8%(68.0%)
4位:防犯ブザー機能がついていること 67.4%(74.0%)
5位:登録以外の電話番号との通話制限ができること 59.7%(64.3%)
6位:緊急地震速報を知らせることができること 49.4%(43.3%)
7位:異常事態通知時の警備会社等が駆け付けるサービスがあること 39.2%(41.0%)
8位:カメラ撮影ができること 17.6%(13.3%)
9位:テレビ電話ができること 10.8%(7.3%)
10位:「PTA推薦」など、第三者機関・団体による推奨があること 10.6%(8.7%)

 こうした親のニーズを踏まえて、docomo、au、ソフトバンク各キャリアの子供向け携帯電話の代表的な機種・サービスを確認してみると、GPSや防犯ブザー、防水(防水・防塵はauのみ)、指定通話・メール制限機能といった面は、基本的にどのキャリアでも対応。一方、緊急地震速報などのエリアメールや警備会社との連携サービスは、キャリアや対象機種によっても異なる。

 例えばauなら1~7位までの機能・サービスを網羅的に、子供向け携帯電話の代表的な機種・サービスで受けることが可能。

 またdocomoの場合は、防犯ブザーなどは『キッズケータイ』のみ、対象機種でのエリアメール機能や警備会社との連携サービスはないが、多くの機種で学齢別の制限推奨コースやアクセス制限のカスタマイズが可能となっているので、1つの機種を長期的に使うなどの想定をすることができる。

 通常、家族が携帯電話を新規に契約あるいはキャリア変更をする場合、家族割引などを理由に同じキャリアを選択する傾向にあるだろう。ただし子供の防犯・防災目的で携帯を選択するケースでは、親がまず子供に必要な機能と優先順位を整理した上で、目的にかなった機種やサービスを選択することも必要だろう。

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