高濃度の放射性物質を含む稲わらをエサとして食べていたことが原因で、汚染肉牛が全国に出荷されてしまったが、肉牛以外の食肉については大丈夫なのだろうか。草を主食とする牛に比べて、豚は安心できるという。北里大学の伊藤伸彦教授(獣医放射線学)は、こう説明する。
「豚のエサは輸入トウモロコシや大豆を原料とする配合飼料で、屋内で管理されているので、放射性物質がはいることは考えにくい」
鶏に関してもエサは大豆などの配合飼料だ。
「放射能汚染地域で放し飼いにされている鶏でない限り安全でしょう」(伊藤さん)
それでも心配ならば、除染のために肉を塩漬けするといい。
「塩は細胞の浸透圧を高めるので、塩漬けにするとセシウムが細胞の外に出ていきます」(伊藤さん)
冷凍保存した肉を解凍してから4~5時間、塩水(濃度10%)に浸しておくと、90%程度のセシウムが除染できるとする研究結果もある。
※女性セブン2011年8月4日号