ライフ

定価3万4800円のバカ売れ扇風機 普通と違う風を開発者解説

 テレビでは「節電」の話題がひっきりなし。近年にない扇風機ブームの中、消費電力がたった「3W」ということでお茶の間の話題をさらっている『GreenFan2』。作家の山下柚実氏が、人気の秘密に迫る。

 * * *
 欲しくても、実はなかなか手に入りません。店頭では軒並み在庫切れ、入荷待ち。ネット通販を検索してみても、売り切れ状態。

 驚くのは定価3万4800円と、扇風機としては高いお値段だ。といっても、流行のマイナスイオンや、1/fゆらぎなどの機能がついているわけではない。スマートなボディ。一見、何の変哲もないシンプルな姿。しかし、この装置から吹く風は、通常の扇風機とは違う、というのだ。

『GreenFan2』を考案したバルミューダ株式会社社長、寺尾玄氏(37)が語る。

「通常、扇風機の風はファンによって渦を巻いています。だから人工的で硬くて、長時間あたると不快です。扇風機の首を振れば、一瞬しか風が肌にあたらず、結果としては部屋の空気をかき回しているだけになってしまいます」

 では『GreenFan2』の風は?

「2種類の風がファンの前方でぶつかりあう時に、渦が消滅して、風の質が変化するんです。そこから、『面』で移動する風に変わります」(寺尾氏)

「面」で移動する風。それは自然の風に近い、という。だから、長時間気持ちよくあたり続けることができる。

「涼しいという感覚は、皮膚の熱を風が奪い続けることで生まれます。扇風機を使う目的って、『涼しさを得る』ことですよね? でも、本当にそうなっているのかなって、考えてみたんです」(寺尾氏)

※SAPIO 2011年8月3日号

関連記事

トピックス

11月14日に弁護士を通じて勝田州彦・容疑者の最新の肉声を入手した
《公文教室の前で女児を物色した》岡山・兵庫連続女児刺殺犯「勝田州彦」が犯行当日の手口を詳細に告白【“獄中肉声”を独占入手】
週刊ポスト
宇宙への憧れを持つ大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平が抱く“宇宙への憧れ” 野口聡一さんに「宇宙人っていますか?」と質問、チームメイトと宇宙談義に花を咲かせることも
女性セブン
チョン・ヘイン(左)と坂口健太郎(右)(写真/Getty Images)
【韓国スターの招聘に失敗】チョン・ヘインがTBS大作ドラマへの出演を辞退、企画自体が暗礁に乗り上げる危機 W主演内定の坂口健太郎も困惑
女性セブン
第2次石破内閣でデジタル兼内閣府政務官に就任した岸信千世政務官(時事通信フォト)
《入籍して激怒された》最強の世襲議員・岸信千世氏が「年上のバリキャリ美人妻」と極秘婚で地元後援会が「報告ない」と絶句
NEWSポストセブン
「●」について語った渡邊渚アナ
【大好評エッセイ連載第2回】元フジテレビ渡邊渚アナが明かす「恋も宇宙も一緒だな~と思ったりした出来事」
NEWSポストセブン
三笠宮妃百合子さま(時事通信フォト)
百合子さま逝去で“三笠宮家当主”をめぐる議論再燃か 喪主を務める彬子さまと母・信子さまと間には深い溝
女性セブン
氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
「SUNTORYドリンクスマイルBAR」
《忘年会シーズンにこそ適正飲酒を》サントリーの新たな取り組み 自分に合った “飲み“の楽しさの発見につながる「ドリンク スマイル」
NEWSポストセブン