昨年、『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系)、『エンタの神様』(日本テレビ系)、『ザ・イロモネア』(TBS系)など数々のネタ番組が終了。多くの芸人たちがテレビに出るチャンスを失った。
当事者である芸人たちはこの状況をどう捉え、今後どのようにお笑いに向き合っていこうとしているのだろうか。
7月25日から27日まで、お笑いコンビ・ラバーガールの単独ライブvol.6『エマ』が行われた。ラバーガールといえば、独特のインテリシュールな切り口で織りなすコントに、淡々とした喋り口調が特徴的な芸人。数々のネタ番組で活躍していた。
現在も、ボケ担当の大水洋介(28・写真右)はトーク力を活かし、『人志松本の○○な話』(フジテレビ系)などに出演。一方、相方の飛永翼(28・写真左)は、テレビ出演が激減しているようだ。同ライブで流れたVTRからテレビに出演できなくなった芸人・飛永の危機感を感じ取ることができた。
VTRでは、大水のピン活動にふてくされる飛永の映像が映し出された。趣味で格闘技を習い、お酒が弱いという一面を持つ飛永に対して大水は“酔拳芸人”を目指すことを提案。今まで誰もやっていない個性的なキャラクターということで、飛永は酔拳に挑戦する。
しかし、酔っ払った飛永は立ちあがることも出来なくなり、挙句の果てには下ネタを連呼。クダクダになるだけなので“酔拳芸人”は失敗というオチをつけてVTRは終了。ネタとして作られたVTRだが、(酔っ払っているのは本当のようだった)テレビに出演できなくなった芸人の焦りを題材にし、会場は爆笑だった。
テレビでネタを披露する機会がなくなった芸人はトーク力を磨くか、“誰もやっていない新しい特技”を身につけるべく動いているようである。