仁科仁美(26)仁科亜季子(58)母娘。今年3月の東日本大震災直後、出演した子宮頸がん・乳がん検診を呼びかけるACジャパンのCMが連日流され、視聴者からACに抗議が殺到、ふたりを困惑させた。その際、ふたり連名で仁美のブログにコメントを掲載した。困難を乗り越えてきた母娘の絆について仁美が語った。
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母とはしょっちゅうガールズトークしてますよ。美容のことやファッションのこと、恋愛のこともすべて話します。私が通っているネイルサロンや美容室の話をすると、“それどこにあるの?”といって母も行くようになる。気がついたら、母のほうが私より多く利用しているんです。
そんな母が子宮頸がんを発症して入院したのは、兄が8才で私は6才のときでした。そもそも、がんがどういうものかもわからない年齢でしたから、“おなかのなかに悪い虫ちゃんがいるから退治しに行ってくるのよ”という母の言葉をそのまま信じていました。学校が終わると真っ先に母が入院している病院へと向かい、病室で宿題をして帰ってくるというのが日課でしたね。
母が入院していたため、その年の夏休みは兄とふたりでサマースクールに参加させられました。あらかじめ、病院の住所が書いてあるはがきを母から15枚ほど渡されて、合宿先での出来事を綴っては母に送っていましたね。母からも兄宛と私宛のはがきが毎日2通、必ず届いていました。母にとって、あのはがきは思い入れの強い宝物のようで、いまだに大切にとってあるみたいですよ。
※女性セブン2011年8月11日号