イケメン俳優として20年以上もハリウッドの第一線で活躍しているブラッド・ピット(47)。最新作『ツリー・オブ・ライフ』では、1950年代の米南部のありふれた家庭の厳格な父親を演じている。その父親に反発を抱いていた長男が成長し、過去を振り返るかたちで物語は語られる。人生で思うように成功できなかった挫折を抱え、子供には厳しくあたる父親は、子煩悩で知られるブラピとは正反対のイメージだ。
「この父親はとても哀しい男だよね。人生がどうして上手くいかないのか理解できず悩み、そのうっ憤を子供で晴らして、パワーを感じようとするのはよくあること。あとですごく後悔して償っても、子供に大きな影響を及ぼすことは免れない。子供はとても敏感だからね。ぼくは家ではイライラした気分を絶対見せないように、ものすごく注意を払っているんだ。ぼくが抱える“くだらないもの”で汚したくない。できるだけ自由でいてほしいんだ」
アンジーとの間に実子3人、そして養子が3人の計6人。
「父親になって、すべてが変わったよ。仕事の選び方もね。子供たちがぼくの作品を見るようになって、パパを誇りに思ってほしいからね。もちろん、子供のいる生活は毎日ハプニングだらけ。朝からパンケーキでぐちゃぐちゃだし。でも、スーツケースを抱えて世界中を家族で旅する生活は気にいっているよ。移動は夜に限るけど。子供たちが起きていたら大変な騒ぎになるからね(笑い)」
『ツリー・オブ・ライフ』
中年期に差しかかったジャック(ショーン・ペン)は、人生の基本を築いた幼少期を振り返る。1950年代のテキサスでは、厳格な父(ブラッド・ピット)と愛情深い母、兄弟と平和に暮らしていた彼だが、突然の事故が影を投げかけ。人生の原風景と宇宙の創世を描いた野心作。監督&脚本/テレンス・マリック 8月12日(金)より全国ロードショー。
※女性セブン2011年8月11日号