今夏は猛暑だからこそ、元気を出すために食べたいのが、やっぱりうなぎ! ……というわけで、雑誌『料理王国』もと編集長・土田美登世氏がセレクトした『うなぎ料理 よね山』(東京・五反田)の「うな丼」を紹介します!
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運ばれてきた丼の蓋を開けると、ご飯の上にびっしりとのせられたうなぎ。これで1100円はうれしい。最近まで1000円をきっていたのだが、ここのところのうなぎの価格高騰でやむなく値上げした。だが『よね山』主人の米山安次さんはいつか値段をもとに戻したいそうだ。
「うなぎを裂くとき、焼くときはワクワクする」と楽しそうに語る主人は、五反田で生まれ育ってこの道35年。関東風に背開きしたうなぎを蒸して焼く。師匠の教え通り、蒸し時間は40分間。赤ちゃんの耳たぶくらいの柔らかさがベストだという。
ここのうなぎは確かにふわふわした食感が特徴だが、さらにいい感じの芯もある。たれはちょっと甘めで、この甘さが柔らかな食感になじんでいるし、ご飯とうなぎの量もちょうどよい。客よりうなぎが大事だとカラッと語る店主だが、安さといいボリュームといい味といい、“うなぎが好きな客”が好きなんだな。
■『うなぎ料理 よね山』の「うな丼」 1100円(ランチ。夜は1300円)
【住所】東京都品川区東五反田3-19-4
【営業時間】11~14時くらい、17時~売り切れ次第終了
【定休日】日、祝
【カード】不可
五反田駅から徒歩7分のうなぎ料理の店。2階建ての小さな店はいつも満席だ。リーズナブルにうなぎを楽しんでもらいたいという主人の願いから「うな重」「うな玉丼」など、昼夜ともダブルや特上以外は1000円台である。冷めてもおいしく食べられるのでテイクアウトも人気。
撮影■河野公俊
※週刊ポスト2011年8月12日号