投資情報会社フィスコでアナリストとして活躍し、現在は同社の編集部長を務める中村孝也氏が、これから「上がる株」として注目しているのは「日本通信」(ジャスダック・9424)だという。
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携帯端末をどの携帯電話会社でも使えるようにするSIMロックフリーの取り組みが日本でも本格化している。その対応製品をいち早く発売している日本通信は、イオンが同社のSIMカードを調達して、全国の260店舗で販売を開始すると報じられるなど、話題性にも事欠かず、市場でも見直し気運が高まっている。
大幅な赤字が続いてきた同社の業績は、通期で黒字転換が見込まれていた前2011年3月期も、結局は下方修正されて赤字が継続した。ただし、下半期のみでは黒字転換を果たしており、今2012年3月期は黒字転換を予想する同社の計画通り、黒転達成が確実視されそうだ。
7月4日には、NTTドコモと次世代通信規格「LTE」の回線を借りて、相互接続することで協議を開始したことを発表。同社は、回線を借りることで今後、従来回線とLTEを統合し、高速無線通信を活かしたサービスを開始予定としている。こうした新サービスの期待に加え、注目のテーマにも乗っており、株価はいつ大きく動いてもおかしくない時期にきている。
※マネーポスト2011年9月号