ビーチバレーの凋落が著しい。かつて妖精・浅尾美和(25)がブームを巻き起こした際には、観客席200の会場に1000人が駆けつけ、立ち見続出の賑わいを見せたものだが、最近の試合では客席もまばらだ。
さすがに日本ビーチバレー連盟もまずいと思ったのか、8月1日、「携帯電話のカメラ機能を使用した場合に限り、撮影を認める」との方針を打ち出した。だが、ビーチバレーを長く取材するカメラマンは、首を横に振る。
「これで人気回復できると思ったら甘いですよ。相変わらず、浅尾を凌ぐようなタレントは出てきていない。“かおる姫”こと菅山かおるは結婚したうえ、ケガで療養中で復帰のメドが立たないし、浅尾自身なかなか勝てず試合数も少ない。今さら携帯カメラで撮影できるからって現地に足を運ぶファンが増えるとは到底思えません」
もっと抜本的な人気回復策はないのか。連盟の内幕に詳しいスポーツジャーナリストが打ち明ける。
「ビーチバレーの水着はセパレートか背中が大きく開いたワンピース型と決まっていて、セパレートの場合は腰の部分の布地の幅が6cm以下と決められています。最近は選手の好みや観客受けを考えて、シースルーやヒョウ柄を認めたりもしていたんです。
実は、その流れでメーカー側からヒモパンにしたらどうかという提案もあった。さすがに激しい動きに耐えられないのではないかと却下されたのですが、ビーチバレーはもともと体の凹凸がはっきり出るボディコンシャスな水着を着用したことで人気があがった側面がありますから、水着で工夫していくことも必要かもしれません」
惜しい。「浅尾美和がヒモパン」なら世の関心はがぜん高まると思われるのだが。
連盟はこれまでテレビ中継のためにラリーポイント制を導入したり、コートのサイズを変更したりもしてきた。日本メーカーの技術なら「強いヒモパン」も開発可能だろう。連盟の英断を期待したい。
※週刊ポスト2011年8月19・26日号