いまからひと月ほど前の7月中旬、東京都内の有名病院に、萬田久子(53)の姿があった。仕事の合間の彼女はテレビで見るのと同様、ファッショナブルで美しかったが、その表情は険しいものだった。
それから1か月足らず。8月9日夕方、がんで闘病していた彼女の夫が亡くなったというニュースが流れた。萬田の事実婚の夫、アパレルメーカー『リンク・セオリー・ジャパン』社長の佐々木力さん(享年60)が体の不調を訴えたのは、今年5月上旬だった。佐々木さんを知るアパレル関係者は、こう話す。
「ある会食の席で、それまで饒舌に話していた佐々木さんが急に苦しみだして、黙りこくってしまったそうです。そのときは同席していた人から薬をもらって痛みは落ちついたそうなんですが、そのころからがんの進行は始まっていたんでしょうね…」
しかし、その後も一向に体調のよくならない佐々木さんが重い腰をあげ、検査を受けると絶望的な診断が下された。
「検査で胃がんが見つかったんです。しかも、スキルス性でもうオペもできず、化学療法も効かない手の施しようのない“余命1か月”の末期の状態でした。
当初、萬田さんはその現実を受け入れられず、取り乱すこともあったそうです。しかし、夫のために自分がしっかりしなければと気持ちをなんとか奮い立たせたんです。
萬田さんは、佐々木さんに告知するかどうか悩んでいて、忙しいスケジュールを縫って何度も病院に通って担当の医師に相談したそうです。そこで彼に余命を告知することを決断し、ふたりで最期のときまで闘い抜くことを決意したんです」(萬田の知人)
※女性セブン2011年8月25日・9月1日号